開発環境 ST visual develop (STVD) の設定について

以下の設定は、defaultのままでは動かなくて、多くの場合自分で設定しなくちゃいけないと思います.


@コンパイラの在処を教えること
win-XP環境で開発していたproject フォルダを、win7-64bit環境に移植しようとしたときなどに、この操作が必要になります. COSMIC\CXSTM8_16K まで指定すればOKです.



AどのCPUをつかうか?
STM8S-discoveryでは、STM8SC6 を選択します.



Bリンカの設定
C言語の関数で、atof( )とかのような浮動小数点関数を使いたくなることがあった場合、gccでは -lm オプションをつけてコンパイルするじゃないですか.あれと同じ事をさせるために、下記の「Float」にチェックを入れなくちゃいけません.stdlib.hをincludeするだけじゃダメっていうことです.



Cデバッガの設定
STM8S-discoveryに最初からついているUSB回路でデバッグするときには、下図のように設定します.



Dリンカの設定.プログラムの先頭アドレスを変えたいとき.
カテゴリをInputにすると、この画面になります.中央付近に、0x8080 がありますが、これを変えるとmain( )のアドレスを9000などに変えられます.



E省メモリなコンパイラをさせたいとき.
COSMICの無償ライセンスでは、16kBYTEまでのサイズのオブジェクトファイルまでしか出力できません.これは32kBYTEのFLASHを持つSTM8Sの半分しか消化できないと言ってます.まぁ、無償なのでしかたないでしょう.COSMICは日本支社がないので、有償版がいくらなのかはわかりません.

私の経験では、このWEBのどこかにある「温度ロガー2.0」を、Debug modeでビルドすると、16kBYTEを超えてしまいました.ADCとか、FLASHとか、stdlib.hとか、いろいろなライブラリを組み込んだのでオブジェクトサイズが大きくなったのでしょう.ソースコードのprintf文の文字列を減らしてギリギリで16kBYTEに納めました.

別の対処があります.1) Release modeでビルドすると、Debug用のコードが減るので、16kBYTEに納まりました.  あるいは、2) 下記の設定で、省メモリなコンパイルを指定することで16kBYTEに納まりました.

というわけで、省メモリなコンパイルをさせる必要が生じたら、中央付近の 「Minimize code size (+compact)」 を指定すれば、解決するかもしれません.



release 2010.8.18

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